オムニチャネルの要はインテグレーション  ~単一アプリケーションでの構築は不可能~

OmniChannelの概要

オムニチャネルでは、図に示すように、実店舗、オンラインモールなどの通販サイト、自社サイト、テレビ通販、カタログ通販、ダイレクトメール、ソーシャルメディアなど、どのような販売チャネルからも同じように商品を購入できることが求められます。
「ウェブ上で注文して店舗で受け取ったり、店舗で在庫がなかった商品を即座にオンラインでの問い合わせで補ったり、店頭で見て気に入った商品を後でスマホから注文できるといったことをできるようにする」ということが表面的に捉えられていることです。

Bernardine Wu, "RETHINKING AND RE-ENGINEERINGYOUR TECH STACK FOR OMNICHANNEL SUCCESS ",IRCE20105 Technology Workshop 2015.6, pp20

 

この図に示されている様に、ECとPOSとの連携というのでは取り組みは全く不十分であることがわかります。

 

オムニチャネルは様々なシステムの複合体として構築されます。下図はそのリストですが、どこから手を付けるのか?決まった順序はなく
実施するサービス内容に従うことになります。

Bernardine Wu, "RETHINKING AND RE-ENGINEERINGYOUR TECH STACK FOR OMNICHANNEL SUCCESS ",IRCE20105 Technology Workshop 2015.6, pp38

 

これらのシステムの連携例を下記に示します。上図のNo.10は、このような複雑な連携システムを構築できないのであれば、オムニチャネルはあきらめなさいという示唆です。

Bernardine Wu, "RETHINKING AND RE-ENGINEERINGYOUR TECH STACK FOR OMNICHANNEL SUCCESS ",IRCE20105 Technology Workshop 2015.6, pp25

 

企業システムでも複数のシステムの連携が今では当たり前になっていますが、オムニチャネルではフロント系と基幹系、情報系という全く性格の異なるシステムをスムースに連携させる必要があります。

そのためには、End-to-Endのサービス&業務プロセスの設計と柔軟で強固なアーキテクチャの設計が必要となります。

残念ながら、日本ではまだその取り組みを適切な価格で提供できるベンダーはいないのが現状です。