オムニチャネルをデザインする カスタマージャーニーマップからサービスブループリントへ

オムニチャネルの目的は最高の購買経験を提供し、顧客ロイヤリティを高めるところにあります。この顧客経験を設計する際に用いるのがサービスデザインの手法であり、その中心となるツールがカスタマージャーニーマップです。

下図は、パーソナライゼーションにおいてカスタマージャーニーマップを適用しようとした事例です。

出典:John Minardi, Daniel Moure, “Out with Omnichannel, In with Personalization and Customer Centricity”, RCE20106 Technology Workshop 2016.6, pp43

日本で良く使うAISCEASのような顧客プロセスが図上部に記されています。 余談ですが、AISCEASは日本のみの用語なのですね。シカゴでこのプレゼンがあったセッションで初めてしりました。

人の名前が出ているのは、パーソナライゼーションを考えないといけないポイントだよということを示しています。

 

さて、この図を見て気づかれたと思いますが、このカスタマージャーニーマップではオムニチャネルは設計できません。タッチポイントがネットしかないからです。

先週示しましたように、オムニチャネルでは多数のタッチポイントを同様に扱う必要があります。

さらに、オムニチャネルでは、これも先週示しましたように、多数のシステムの連携が必要となりますが、カスタマージャーニーマップでは裏側のしくみの記述までは手が回りません。

 

このような場合にしようするのが、下図のサービスブループリントです。次号ではこのサービスブループリントの書き方について説明します。この内容は、実はSOAにおけるサービスの分析/設計と極めて類似していることをお伝えしておきます。

http://www.servicedesigntools.org/sites/default/files/res_images/PRESBY_NEURO_CLINIC.gif
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