リテールからのオムニチャネル(デジタル戦略)最新動向

先週、米国で開催された以下の2つのオムニチャネル関連のカンファレンスに参加してきました。

6/5,6 ICX 2017 in Dallas

  Interactive Customer Experience Summit

6/7,8 IRCE 2017 in Chicago

     Internet Retailer Conference + Exhibition

 

IRCEについては3回目の参加です。2015に初めて参加した際に、メインプレゼンターが全米小売チェーンのTargetで、オムニチャネルがメインテーマになっていました。2016では、オムニチャネルの事例が増えPersonalizationがキーワードとなり、そしてついに今年はオムニチャネルトラックが新設され、オムニチャネルは取り組むのが当たり前の経営課題となりました。日本は2015のレベルにもまだ達していません。

 

さて、オムニチャネルは「最高の購買経験を顧客に提供すること」ではあるのですが、ネット側からのアプローチには違和感を感じていました。なぜなら、ネット側からの「主張は売上高はまだ全体の10%程度にしか過ぎないが、急激な増加を示している。だからリテールはネットに取り組むべきだ」という論調だからです。2017でも買い物に出るのを嫌がって言える人はすごく増えているので、ネットで購入できるようにするべきだというプレゼンがありました。

 

確かにネットで買えるのは便利ですが、それで「最高の購買経験」になるのでしょうか?楽天やAmazonで購買をするのはどんどん便利になりましたが、それは購買処理が快適になっただけであって、お買い物のウキウキ感はどこかに行ってしまったように思います。

 

最初にオムニチャネルリテーラーとなったMacy’sの取り組みを見るとネットの利便性もありますが、それよりも来店いただいた際に楽しんで頂こうという工夫を絶え間なく続けています。決してネットは主役ではありません。

 

そういう疑問持っている時に見つけたのが同時期にダラスで開催されるICXでした。サービスデザインは顧客経験をデザインするのもですからICXを見つけてわくわくしました。

 

そして、実際に参加し、たくさんのワクワクを見つけてきました。オムニチャネルというよりもデジタルトランスフォーメーションと捉える方が正しいと思いますが、デジタル機器、スマホ、ネットを組み合わせたとても素晴らしい購買経験の事例を知ることができました。絶対にまたお店に行きたくなるようなしかけが満載で、オムニチャネルはその一構成要素となっていました。

 

次回からは、このわくわくを皆さんにお伝えしたいと思います。