今、日本全国で都道府県、中小機構、商工会議所、職業訓練に関する教育施設などが盛んに中小企業のIoTへの取り組みを進めています。
事例集もいくつか公開されていますが、基本はセンサーで工場の機械の状況を把握できるようにしましょうというものです。
いわゆるIndustry4.0の流れです。
何度か引用していますが、Porter先生は、IoTの利活用は次の4つのレベルがあるとしています。
https://hbr.org/2014/11/how-smart-connected-products-are-transforming-competition
https://hbr.org/resources/images/article_assets/2014/10/R1411C_B.png
日本のIoTの取り組みの多くは、まだMonitoringのレベルで、これではデジタルトランスフォーメーションからは程遠い状況です。
デジタルトランスフォーメーションの基本は新しい顧客経験を提供することですが、日本のIoTの取り組みは改善にとどまっており、これを顧客経験に転換することができていません。
Industry4.0の代表例で良く紹介されるHarley-Davidsonでは、セルフデザイン、短納期という新たな顧客経験を提供し、顧客のロイヤリティ向上に大きく貢献しています。
日本での取り組みは、改善レベルであり、それを顧客にどう還元するのか、そのアイデアが出てきていません。
大きな課題が残っています。